PRACTICAL GUIDE
配管図からの材料拾い手順
直管、継手、フランジ、ボルト、ガスケットを毎回同じ順序で拾うと、見落としと二重計上を減らせます。平面図・アイソメ図から数量表を作る実務フローを解説します。
執筆・確認:配管・水処理設備の施工管理実務者 | 最終確認:2026年10月5日
1.対象図面と施工範囲を固定する
最初に図面番号、改訂番号、対象エリア、系統番号、材質、圧力クラス、施工範囲を拾い表へ記録します。平面図、断面図、アイソメ図、機器図を併用する場合は、どの図面を数量の基準にするか決めます。既設流用、撤去、新設、別途工事を色分けすると混在を防げます。
旧版を上書きせず、改訂雲や変更表を確認して増減を記録します。拾い済みの範囲へ変更がないか、ライン番号ごとに再確認してください。
2.ラインリストを作る
図面に記載されたライン番号を一覧にし、流体、口径、材質、Sch、始点、終点を記入します。ライン番号のない小規模図面では、自分で系統ごとの管理番号を付けます。先に全ラインを一覧化すると、図面をまたぐ配管や途中で消えているラインを見つけやすくなります。
3.始点から終点まで一本ずつ追う
機器ノズルや既設取合いを始点とし、流れ方向に沿って直管長、エルボ、チーズ、レジューサー、フランジ、バルブの順に数えます。拾い終えた区間を図面上で着色し、枝管へ移った位置も記録します。主管と枝管を同時に追うより、主管を終点まで追ってから枝管を別ラインとして処理する方が重複を減らせます。
4.直管長を集計する
アイソメ図の芯々寸法をそのまま管切断長としないよう注意します。継手の差込み代、フランジの組立寸法、バルブ面間、現場合わせ代を考慮します。概算段階では図面寸法で集計し、発注・加工段階ではスプール単位の切断寸法へ展開します。
5.継手を種類・口径別に数える
エルボは角度、チーズとレジューサーは大小口径、フランジは形式と呼び圧力まで記録します。「エルボ一式」では発注できないため、90°/45°、ロング/ショート、同径/異径を分けます。異径継手のDB計算は各接続口径で行います。
具体的な溶接口数は継手別・インチダイヤの数え方で確認できます。
6.フランジ付属品へ展開する
フランジは本体だけでなく、ガスケット、ボルト、ナット、ワッシャーへ展開します。口径と規格、呼び圧力によって穴数・ボルト径が変わるため、ボルト表と照合します。バルブや機器が支給品の場合も、相フランジと付属品の手配区分を確認します。
- フランジ:形式、材質、口径、呼び圧力
- ガスケット:材質、厚さ、全面・内面の区分
- ボルト:径、長さ、材質、本数
- ナット・ワッシャー:数量と材質
7.支持金物・ドレン・ベントを確認する
主要配管を拾い終えたあと、支持金物、Uボルト、架台、スリーブ、ドレン、ベント、圧力計取出し、サンプリング配管を別の視点で確認します。短い枝管は配管長への影響が小さくても、継手・バルブ・溶接数が多くなるため見積への影響があります。
8.IM・DBと見積明細へ変換する
直管長からIM、溶接口からDBを計算し、材質・口径・工場/現場の施工区分別に集計します。材料数量と施工数量は別表にすると、発注用の材料表と施工見積の両方へ使えます。
| 拾い項目 | 材料表 | 施工量 |
|---|---|---|
| 直管 | 材質・口径・長さ | IM |
| 継手 | 種類・口径・個数 | 溶接口別DB |
| フランジ | 形式・規格・枚数 | 採用ルールのDB |
| 付属品 | ガスケット・ボルト等 | 取付費または一式 |
9.図面へ戻って逆方向に確認する
集計後は、未着色箇所がないか確認し、終点から始点へ逆方向にラインを追います。さらに数量表から図面へ戻り、数量の多い品目とゼロになっている品目を重点確認します。提出前の照合項目は配管数量拾いのミス防止チェックにまとめています。
まとめ
材料拾いは、条件固定、ライン一覧、始点からの追跡、付属品展開、施工量変換、逆方向チェックの順で行います。図面上の着色とライン番号を使い、材料数量とIM・DBを分けて管理することで、発注漏れと見積の二重計上を減らせます。
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