PRACTICAL GUIDE
配管工事見積に含める費用・含めない費用
見積金額の差は、単価よりも『どこまで含むか』で生まれます。施工範囲を分解し、別途項目と条件を明記する手順を整理します。
執筆・確認:配管・水処理設備の施工管理実務者 | 最終更新:2026年9月22日
最初に工事範囲を5つへ分ける
配管工事は、材料調達、工場加工、運搬、現場取付、試験・仕上げに分けると整理しやすくなります。「配管工事一式」だけでは、相フランジや支持金物を誰が手配するのか、足場や試験を含むのか判断できません。見積前に図面、仕様書、現地条件、支給品一覧を並べ、各作業の担当を決めます。
| 区分 | 含める候補 | 確認すること |
|---|---|---|
| 材料 | 直管、継手、フランジ、バルブ | 支給品、予備率、運賃 |
| 加工 | 切断、開先、溶接、酸洗い | 工場・現場、検査範囲 |
| 取付 | 配管、機器接続、支持金物 | 高所・狭所・稼働設備 |
| 仮設 | 足場、揚重、養生、電源 | 元請支給か自社手配か |
| 試験・仕上げ | 耐圧、洗浄、塗装、保温 | 試験媒体、記録、復旧 |
IM・DB単価へ入れる範囲を決める
IMとDBは施工量の指標であり、材料費や足場費が自動的に含まれる単位ではありません。例えばIM単価へ運搬・直管取付を含め、DB単価へ開先・溶接・通常の消耗品を含める方法があります。継手材料、支持、塗装、保温、非破壊検査は別項目にすると、数量変更時も説明しやすくなります。
条件書の例IM単価は直管運搬・現場取付を含む。DB単価は開先加工・溶接を含む。管材、継手、支持金物、足場、塗装、保温、検査は別途とする。
見落としやすい費用
- 現地調査、施工図・要領書、写真・試験記録の作成
- 荷下ろし、横持ち、揚重、夜間・休日・出張費
- 火気養生、監視人、換気、ガス測定などの安全対策
- 既設撤去、切替、仮配管、残水・残液処理、復旧
- フラッシング、耐圧試験、非破壊検査、酸洗い
- 端材、予備品、消耗品、廃材運搬・処分
概算例
配管施工が120IM、溶接が80DBで、仮にIM単価3,000円、DB単価5,000円の場合、基本施工費は760,000円です。ここへ支持金物180,000円、足場120,000円、試験・書類60,000円を加えると、税抜合計は1,120,000円になります。
計算120×3,000+80×5,000+180,000+120,000+60,000=1,120,000円
数量の少ない工事ほど固定費を確認
短い配管でも、乗込み、打合せ、養生、試運転は必要です。IM・DBだけで金額を決めず、最低施工費や現場管理費を検討します。
提出前の確認
- 支給品と請負側手配品が分かれているか
- 工場施工と現場施工の単価・数量が分かれているか
- 含む項目と別途項目が対になっているか
- 設計変更時の増減単価を説明できるか
- 消費税、見積有効期限、工期条件を記載したか
数量の作り方はIM・DBの基本、概算金額はIM・DBを使った配管見積で確認できます。
数字が決まったら、そのまま計算
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