WATER TREATMENT GUIDE
SV30とは?正しい測定方法と活性汚泥の沈降状態の見方
SV30は1Lの混合液を30分静置したときの沈殿汚泥量です。数値だけでなく、沈む速さ、界面、上澄み、フロックの様子まで観察します。
執筆・確認:水処理プラント・配管設備の施工管理実務者 | 最終更新:2026年9月28日
SV30とは
曝気槽の混合液を1Lのメスシリンダーなどに採り、30分静置した後の沈殿汚泥量を読みます。30分後が300mLなら、SV30は300mL/L、割合表示では30%です。
SV30の測定手順
- 曝気槽の代表的な位置から、十分に混合された状態で採水する
- 沈殿し始める前に軽く混ぜ、1Lの容器へ静かに入れる
- 直ちに静置を開始し、5分・10分・30分などの沈降状態を見る
- 30分後の汚泥界面をmL/Lで読む
- 上澄み、界面、フロック、浮上の有無を記録する
容器を振り過ぎるとフロックを壊す可能性があります。採水位置、時刻、容器、試料量、静置場所を毎回そろえると比較しやすくなります。
30分の間に観察するポイント
| 観察項目 | 見るポイント | 考えられる状態 |
|---|---|---|
| 初期沈降 | フロックがまとまって沈むか | 沈降速度・フロック形成 |
| 汚泥界面 | 明瞭か、ぼやけるか | 微細汚泥・分散状態 |
| 上澄み | 透明か、細かな汚泥が残るか | 処理水SS流出の兆候 |
| 浮上 | 沈んだ汚泥が再び浮くか | 脱窒ガスなどの可能性 |
| 圧密 | 30分までに容積が縮むか | 汚泥の締まりやすさ |
SV30が高いときの確認順
MLSSもSV30も高くSVIが普段どおりなら、沈降性より汚泥量の増加が主因かもしれません。MLSSが普段どおりでSVIまで上昇している場合は、沈降性の悪化を疑います。
SV30が低いときの確認
良好に圧密して低くなる場合もあれば、MLSSそのものが低い場合もあります。上澄みが濁る、界面がぼやける場合は、微細フロックの流出や汚泥解体を確認します。
測定記録に残す項目
SV30、MLSS、SVI、採水場所と時刻、5分・10分時点の沈殿量、上澄みの透明度、浮上汚泥、DO、水温、返送・余剰汚泥量を同じ記録に残すと、異常の始まりを追いやすくなります。
よくある質問
SV30は何%なら正常ですか?
MLSSや処理方式で変わるため、SV30だけの一律な正常値はありません。施設の安定時の値とSVI、上澄み、処理水質を合わせて判断します。
メスシリンダーは毎回同じものを使うべきですか?
容器の形状で沈降状態が変わるため、傾向管理では同じ容量・形状の容器を使うのが基本です。
採水後すぐに測れない場合はどうしますか?
時間経過で酸素状態や汚泥性状が変わります。できるだけ直ちに開始し、遅延した場合は記録して通常データと区別します。
管理値や操作条件は施設ごとに異なります。実際の運転操作は、設計条件・維持管理基準・測定結果・責任者の判断を優先してください。