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WATER TREATMENT GUIDE

MLSS・SV30・SVIから沈降状態を判断する実例

MLSS 3,000mg/L、SV30 450mL/Lという点検結果からSVIを計算し、数値だけで結論を出さずに現場で何を確認するかを整理します。

今回の点検データ

項目測定値
MLSS3,000mg/L=3.0g/L
SV30450mL/L
DO1.0mg/L
上澄みやや濁りあり
汚泥界面前日より上昇

1.SVIを計算する

SVI(mL/g)=SV30(mL/L)÷ MLSS(g/L)

450 ÷ 3.0 = 150mL/g

今回のSVIは150mL/gです。ただし、一律の正常・異常値だけで判断せず、その施設の安定運転時の範囲と推移を比較します。

2.数値の組み合わせを読む

MLSSが3,000mg/Lで、SV30とSVIが過去値より上がり、上澄みも濁っている場合は、単に汚泥量が多いだけでなく、沈降性の悪化や微細フロックの流出を疑います。DO 1.0mg/Lが通常より低い場合は、酸素不足も確認対象です。

観察結果読み取れること
SVI上昇同じMLSSでも汚泥がかさばっている可能性
上澄みの濁り微細フロックや分散汚泥が残っている可能性
界面上昇返送不足、固形物負荷増加、沈降悪化を確認
DO低下負荷増加、風量不足、散気不良を確認

3.現場で確認する順番

  1. 採水位置・時刻・容器が通常と同じか
  2. 5分・10分・30分の沈降過程と界面の明瞭さ
  3. 曝気槽の入口・中間・末端のDO
  4. 流入量、BOD・COD負荷、pH、水温
  5. 返送汚泥量と返送汚泥濃度
  6. 余剰汚泥の引き抜き量と停止履歴
  7. 沈殿槽の界面、越流、浮上汚泥

4.操作変更前に考えること

SVIが高いからといって、すぐに余剰汚泥を大量に引き抜くのは危険です。SRTが短くなり、硝化が不安定になる場合があります。返送量を急増させても水理条件が悪化する可能性があるため、原因を確認して一度に1項目ずつ変更します。

今回の判断例

一次判断沈降性悪化の兆候あり。DO分布、流入負荷、返送・余剰汚泥の履歴を確認し、原因を切り分ける。

計算は水処理計算ツール、測定条件はSV30の測定方法、数値の組み合わせはSVIの解説で確認できます。

管理値や操作条件は施設ごとに異なります。実際の運転操作は、設計条件・維持管理基準・測定結果・責任者の判断を優先してください。